※この情報は2019年12月時点のものです
瑞穂温泉からさらに南下。台東で台鉄弁当を購入して莒光号に乗り込みます。東海岸には、台湾で美味しいお米の産地、池上があります。池上弁当として有名です。
目的地の金崙温泉のあたりは、線路が海に面しているエリア。ホームの向こうが海という金崙駅で降りて誰もいない駅前をうろうろします。台湾原住民排湾族(パイワン族)が多く暮らす場所ということで、いくつかの観光施設もあるようですが、タクシーのようなものがいる気配もありません。
アスファルトの上でコロコロと鳴り続けるキャリーケースの音を聞きながら、てくてくてくてく約30分。ようやく目的地に到着しました。しかし、そこで告げられたのは「満室」という言葉でした。
あいにくその日は年末。平日なのでうっかりしてました。台湾でも31日はさすがに旅行客が多く、予約なしで飛び込むには少し時期が悪かったようです。途中で見かけた別の宿にあたろうかと少し肩を落とし、宿を後にしようとしました。
救いのベンツと、偶然の通訳
とぼとぼと歩き出そうとしたその時、宿のおじいちゃんが声をかけてくれました。言葉は理解できませんでしたが、先に車に乗っていた女性が「別の宿に連れていく」と言っていると教えてくれました。
よれよれになっていたfuroskyにとって、おじいちゃんの申し出がありがたかったのなんの。
さすがベンツ、こんなに長持ちできるんだという様子のベンツに揺られて到着した宿は、最初に向かった場所よりも規模が大きく、賑やかな雰囲気でした。
おじいちゃんは受付までついてきてくれましたが、いかんせん言葉がわかりません。するとベンツに戻って、先ほどの女性を連れてきてくれました!
あいにく「部屋にお風呂がついているタイプ」の客室はすべて埋まっていましたが、幸いにも宿泊自体は可能とのこと。そして大浴場には深夜を除き入浴可能とのことでした。もういやもおうもなくハオハオと繰り返すfurosky。ありがとうおじいちゃん、ありがとう日本語ができる女性。
紹介されたお宿は、老船長、その名の通りかつて船長をされていたオーナーとのこと。温泉で隣り合ったおばあちゃんが教えてくれました。
広々としたプール風呂
部屋は大浴場のすぐ近くで、大浴場は大きなプールのようでした。 一つの広いスペースに、温度の異なる浴槽が5つほど並んでいます。
- じんわりと身体を温めるぬるめの湯
- しっかりと肩まで浸かりたくなる熱めの湯
- 交互浴に最適な水風呂
自分の好みに合わせて移動できるそのスタイルは、歩き疲れた身体に深く染み渡りました。設備は清潔で、開放感があり、結果的に「部屋風呂」よりもずっと贅沢な時間になりました。
そしてむち打ちになりそうなほどの威力のある打たせ湯。いやー、極楽極楽。
台湾の温泉文化に触れた
面白いことに、大浴場の隣はキャンプ場になっているようです。さらに、バーベキュー用のスペースには小さなカセットコンロとやかん、戸棚にお茶セットが! これは日本の文化のようでありつつ、台湾ならではの温泉文化に発展した温泉のお茶セット。
そして大浴場横にはキャンプテーブルと椅子が並ぶピクニックエリア。全天候型というか、建物もあってそこで大音量でカラオケが。台湾の温泉では、なぜかカラオケをしているのをよく見かけます。この宿のように別の場所でやってくれるならともかく、浴槽のすぐ横でカラオケをしているのを見たこともあります。感電しそうで怖かった。
そういえば、川崎や青森の銭湯で2階でカラオケしてるところがありました。あれ、つまりこれも日本人が持ち込んだのか?
年末の活気と、人々の楽しげな声。普通では自分でわざわざこの宿を選ばないので、もし最初の宿にすんなり泊まれていたら、この光景に出会うことはなかったと思います。でも楽しかった~
ちなみに、朝大浴場からホテル本館を眺めると、各部屋から大量の湯気がもくもくと上がるのが見えました。源泉温度が高いようなので、今度は寒い時期に行ってみよう。でも駅からどうしようかな…
予定通りにいかないのが旅の醍醐味だとはよく言いますが、今回ほどそれを実感したことはありません。キャリーケースを引いて歩いた30分も、おじいちゃんが運転するベンツのシートの感触も、プールのような広いお風呂も、すべてが良い旅のピースとして収まりました。
実はこの日、さらなる不幸とさらなる救世主との出会いがfuroskyを待っていたのですが、温泉とは関係ないのでまたいつか。