NZ北島の魅力的な温泉たち

📋 このシリーズ

NZ北島、キャンパーバン11日間 ─ 記事 05 / 05

キャンパーバンで巡った、貸切風呂とキャンプ場温泉の記録

ニュージーランド北島をキャンピングカーで巡る旅。大自然や羊たちの風景も素晴らしいですが、実は火山大国であるニュージーランドには、魅力的な温泉が各地に点在しています。

今回は、2026年6月のキャンピングカー旅(ふたり旅)で実際に立ち寄った、北島の3つの温泉施設とその利用方法、現地のリアルな体験談をご紹介します。レンタカーやキャンピングカーで北島を回る予定の方の参考になれば幸いです。

ロトルアのホリデーパーク

ロトルア(Rotorua)は街のあちこちから湯煙が上がる、ニュージーランドを代表する温泉地です。街に入るなり硫黄のにおいがふわっと漂ってきて、あ、これはもう温泉地の空気だ、とすぐにわかります。もくもくと噴煙の上がる公園を歩いたら、普通の芝生や遊歩道のすぐ脇に温泉沼がぼこぼこと湧いていて、日本だと地獄谷という感じのところだと思いますが、お国かわればなんとやら。きちんと公園用に木が植えられているのか、もともとこういう土地なのか不思議になりました。

宿泊したのは、敷地内に温泉があるタスマンホリデーパーク。電源付きのサイトを1泊55ドルで確保して、まずキャンピングカーのバッテリー残量を確認します(USBのスイッチをオンにしたら満タンだったので一安心)。せっかく電源があるので、ストーブもつけてみました。あったかい。電源なしだと49ドルでした。

水着に着替えてさっそく温泉へ。湯船(プール)はふたつあり、階段状に配置されています。下のプールに先客がふたり。これは上のほうが熱い湯舟なのだろうと入湯します。

ふわぁ~、霧雨で寒い中でも十分に温かく、満足できる温度になっています。
お湯は、すぐ近くの先ほどの公園からは想像できないほどすっきりとしていて、匂いもほぼありません。かなり強力にフィルターをかけているのでしょうか。

のんびりと浸かっていると新たにふたり入ってきます。
冬の平日とあってホリデーパークは閑散としていて、キャンピングカー数台のみ、テントを張っている人はいませんでした。
宿泊者全員が温泉目当てというかんじで、ほとんどの人が入浴していたと思います。
さすがロトルア。これはシーズンによってはかなり混むかもしれません。

ホカホカになってから、久しぶりのシャワーへ。熱いお湯がたっぷり使えるのが、こんなにありがたいとは思っていませんでした。
設備は広くて綺麗なトイレとシャワー、キッチンも広々していたのですが、ちょっと肌寒かったので隣のラウンジに行ってみたら、暖房のスイッチがどこにあるのか分からず……。とても素敵なラウンジなので、次回はぜひ利用したいと思います。

あきらめて車に戻り、もう一度温泉に入りにいくという、なんとも贅沢な解決策を取りました。

ただ、温泉のコンディションは天候にかなり左右されるようで、翌朝は雨のせいか、昨日よりだいぶぬるく感じました。
湯口に張り付いて30分ほど頑張ってみたものの、雨も時折激しくなってきて、これはもう仕方ないな、とあきらめてシャワーを浴びて出発することに。

🔰 基本情報まとめ

  • 料金:電源付きサイト 1泊55ドル(2026年6月時点)
  • 設備:広いキッチン、綺麗で広いトイレとシャワー完備
  • 特徴:宿泊者は敷地内の温泉を利用可能

チェックアウトしてからは、洗濯問題に頭を悩ませることになりました。キャンプ場のコインランドリーは1回5ドル(QRコード読取→オンラインでカード決済)。前日、街中で3ドルのコインランドリーを見てたせいもあり、ちょっと高いし、もう少し安いところがありそうだから、と後回しにしたのが失敗のはじまりで……。
次の町に着いてみたら、コインランドリーはクリーニング屋さんにくっついていて、しかも大きなマシンで7.5ドル。あれれ、失敗したかな、と思いながら、慌てて店を出ました(お店の方は親切で、親しみやすかったです)。これから行く方には、洗濯機を見つけたときにさっさと済ませておくことをおすすめします。

温泉散策もできてプライベートプールも

そんな顛末はありつつ、旅はさらに南へ。
タウポからトンガリロ方面に向かう途中、Tūrangi(トゥランギ)という町の近くで「温泉沼があるらしい」という情報があったので、Tokaanu Thermal Poolsに寄ってみることにしました。

駐車場から受付の建物のわきを通り、林の中の遊歩道を歩いていくと、あちこちから温泉が湧き出しているのが見えてきます。最初のあたりは東京の黒湯みたいな色をしていて、少し奥に進むと今度は泥湯っぽいところ、さらに先には高温で湯口にカルシウムが真っ白に固まっている一角もありました。
深いところは驚くほど透明で綺麗な色。ひとつのエリアなのに色も温度もバラバラで、なんだかそれぞれが違う生き物みたいに感じられました。

ぐるっと一周して戻ると、四角いマスが。これはもしや…、そうです! 野天風呂です! 「石鹸は使わないでね」の看板があります! が、ほんの足湯ほどしかお湯が溜まっていません。そして猛烈に熱い! 水を足してちょうどよくするようになっているのかもしれませんが、水の入れ方がわかりませんでした。

さて、受付の建物を確認すると、入浴料が記載されています。
「プライベートプール 20分 $15/人」らしいのですが、この日はロトレアを出発したばかり、温泉には満足していたせいもあり、「まあ、次回でいいか」と、見学だけで折り返しました。

その「次回」がやってきたのは翌日の夕方でした。
トンガリロのビジターセンターからタラナキ滝までのウォーキングに行ったのですが、腰からハムストリングにかけてなんとも言えない痛みを抱えることになってしまいました。飛行機ががらがらだったので欲張ってふた席確保して変に斜めに寝たせいです…。自業自得。

これは温泉で癒すしかない、いそいそと来てみました。到着してみると、あいにく満室。先にクレジットカードで支払いを済ませ、番号札をもらって、空くまで10分ほど待ちました(20分くらい空かないと言われたけど、早く呼ばれました)。鍵を受け取って個室に向かいます。思ったよりもたくさんの部屋が並んでいます。17までは番号が確認できました。

今回の旅行ではクレジットカードが使えない場所はひとつもありませんでした。ほとんどの場所がスマートフォンでも対応可能な非接触対応端末でしたが、この温泉だけはクレジットカードの差し込みが必要でした。いつも海外旅行で使っているRevolutカードはスマートフォンにも入れられますがリアルカードを作ることもできるので、こういうときでも便利です。

部屋には3メートル四方くらいの四角いプール。ほかの写真ではバスタブ程度のプールだったので、人数別なのかもしれません。温泉は湯口から流れ込んでいるのではなく、プールの壁に穴が開いていてそこが源泉枡とつながっているようです。その穴から、じわじわと熱いお湯が入ってきます。

20分で15ドルは、正直ちょっと高いかなと思っていたのですが、結局30分近く浸からせてもらえました。時間になると放送でお知らせされるので、それまで入っていられます。痛かった腰まわりがじんわりゆるんでいくのがわかって、心からありがたい30分でした。

💡 Tips

人気の時間帯はプライベートプールが満室になることがあります。時間に余裕を持って訪問することをおすすめします。

キャンプをすれば温泉は入り放題

そして今回の旅でいちばん印象に残ったのが、Waikite Valley Hot Poolsという、日帰り温泉とキャンプ場が一体になった施設でした。

Google Mapsのナビに導かれて車を走らせていると、もうもうと湯けむりが上がっている場所が! そう、ここが目的地Waikite Valley Hot Poolsです。チェックイン用の駐車場に車を停めて、プールエリアのレセプションへ。
キャンプ場とプールエリアの間には仕切りのゲートがあって、日帰りのお客さんはこちら側に入ってこない仕組みになっています。ここに泊まっている間は、夜8時から翌朝6時までの清掃・お湯の入れ替え時間をのぞけば、いつでも好きなだけ温泉に入っていいというルール。事前に調べたところでは、そこが分かりづらかったので、にわかに天国か、と思いました。

受付のとても分かりやすい英語を話してくれるお姉さんが、空いているサイトを教えてくれて、「迷うなら先に見てきていいよ」とさらっと言ってくれる感じもよくて、てきぱきとチェックイン手続きが進みます。
物干し場のすぐ隣にある6番のサイトに決め(電源なし60ドル)たのですが、これがなかなかの当たりでした。端っこなのですが、反対隣のスペースにも余裕があってひろびろ快適。土曜日のせいか、満杯になるくらいの盛況ぶりです。テントも広くはないスペースにぎゅぎゅっと張られていました。

温泉にはとにかく人が多かったので、まず持ち越していた洗濯をすることに。洗濯機はコイン式で4ドル。あいにく小銭がなかったので、洗濯機の横にある熱いお湯を使って、洗濯バッグで手洗いをしました。ちょうど物干しもありましたし。
自分たちのスペースの隣だったので物干しを利用しましたが、じつはこのキャンプ場、温泉熱を利用していると思われる乾燥室があります。皆さんタオルや水着を干していました。ここに泊まったら何回も温泉に入ることになるので、これは嬉しいサービスです。

何度も言って恐縮ですが、土曜日ということもあって温泉エリアは相当な混雑ぶりでした。
教えてもらった通り「2番目に大きなプールが一番あったかい」ので、そこを軸に、パーゴラプールやガーデンプールを行き来しながら、川向こうの景色まで見渡せる贅沢な時間を過ごしました。

ここの温泉プールのすばらしさは、管理が完ぺきなこと。庭には枯れた葉、しぼんだ花などは一切ありません。植えられた植物はすべていきいきと手入れの良さがうかがえます。もちろん温泉の温度管理、掃除の丁寧さなどが本当に気持ちがよかったです。
夕方には、雲の下側からじわじわと夕焼けが染まっていくのを、お湯に浸かりながらぼんやり眺めていて……。この時間だけで、来た価値があったなと思いました。

夜、7時半のお湯抜きぎりぎりまで、もう一度温泉に。すべてのプールから一気にお湯が抜けていく様子を見届けました。
隣のサイトで聞こえる掃除の音に「今、綺麗にしてくれてるんだな」と思うと、とても幸せな気持ちになりました。

そして翌朝。チェックアウトは11時だったので、7時から10時まで、たっぷり3時間、まっさらな一番風呂を堪能しました。昨日とは全然違う、澄んだお湯。繰り返し言います。しあわせ

朝日を浴びながらの温泉は、今回の旅でいちばん贅沢な時間だったと思います。

チェックアウト前にお茶を飲んで、湧出地まで散歩に行ってみると、これがもうものすごい湯量で、川そのものがほとんど温泉になっているような有様でした。
プールに引き込む前の「湯畑」でお湯を段階的に冷ましている様子も見ることができて、地面の下から本当に湧き出しているものを、そのままおすそ分けしてもらっているのを実感できます。
心からじんわり沁みる、満足度の高い温泉でした。

🔰 基本情報まとめ

  • 料金:電源なしサイト 1泊60ドル(2026年6月時点)
  • 設備:キッチン、トイレとシャワーは少なめ
  • 特徴:宿泊者は敷地内の温泉を利用可能

振り返ってみると、北島の温泉は、日本の温泉旅館のような「非日常のご褒美」というより、キャンパーバン旅の途中で体を整える、生活の一部のような存在でした。
数日ぶりに温かいお湯でたっぷりと浴びるシャワーだったり、雨でぬるくなったお湯だったり、コインランドリーの小さな失敗だったり――そういう「ちょっと不便」を含めて楽しめると、北島の温泉めぐりはぐっと面白くなる気がします。

これから北島をキャンパーバンで回る方へ、ぜひ忘れずに水着を持っていって温泉に入ることをおすすめします。

  • ⚠️温泉プールは水着着用が必要です。
  • ⚠️頭を温泉につけないようにしてください。
  • キャンプ場の洗濯機はコイン式(4ドルなど)が多いです。小銭の用意か、手洗いの準備があると安心です。
  • 温泉・キャンプ場はすべてクレジットカードで支払えました。

📋 この旅のシリーズ記事 旅の概要と全記事一覧に戻る →

この記事について:2026年6月、実際に訪問した際の情報にもとづいています。